MBA受験2(スケジュール)
1. スケジュール概要
各項目に進む前に、大まかにでもスケジュール感をつかんでおくと理解が早いと思いますので、私の受験プロセスの概略を以下に記載しております。
2. スコアメイク
TOEFL は留学候補生に選ばれる2 年ほど前から対策を始め(私は社費での受験です)、3 月頭ごろにスコアが出るまで30 回近く受験しました(最初のスコアは50 点)。このTOEFL に目途がついたタイミングからGMAT 対策に移行しました。TOEFL は110 点を目指し3 月以降も2nd ラウンドまでとりあえず毎月ひたすら受け続けましたが結局3 月のスコアを超えることはできませんでした。GMAT はスコアメイクに苦しみ、6 月の初受験含め1st ラウンドまでに3 回、そして2nd ラウンドまでに残り2 回の計5 回受験しました。
3. キャンパスビジット
キャンパスビジットは、7 月の受験校決めの参考とするために4 月頭に1 回、1st/2nd ラウンドのアプリケーション提出後にそれぞれ学校へのアピールのために1 回ずつの計3 回実施しました。具体的なビジットのタイミング/内容については今後記載する予定です。
4. エッセイ/推薦状
MBA受験、特にトップスクールを日本人が受験する場合、MBA受験カウンセラーを雇うことが一般的です(非常に高額ですが)。これは受験校決定やスコアメイク、スケジュール等の全般的事項はもちろん、エッセイや推薦状、インタビューの準備について助言をもらうためです。有名なカウンセラーは限られておりますので、早めにリテインしておかないと対応してもらえないことがある点には留意が必要です。私は4 月に数多くのカウンセラーとコンタクトし、メインカウンセラーをJessica King、サブとしてクライアントが多く情報をたくさん持っているEd Lee にお願いしました。4 月からはGMAT 対策を主軸としつつも、留学の軌跡やEd の説明会、Jessica とのカウンセリングを参考に5 月までの約2 ヶ月でレジュメやキャリアゴールについて固めました(キャリアゴールがアプリケーションの鍵となるのでそこにまずは注力)。その後はGMAT 対策に集中し、7 月下旬ごろからエッセイと推薦状についても作成を開始しました。
5. インタビュー
GMAT 対策とエッセイ/推薦状対応で時間を割くことができず、インタビューの準備を始めたのは1st ラウンド提出後の10 月中旬ごろです。実際のインタビュー日まで約1 ヶ月程度ありましたので、それまでに数多くのカウンセラーとモックインタビュー等を行いました。各学校のインタビューにおける想定質問はEd から数多くもらいました。各カウンセラーへのコメントについてはおって記載する予定です。
MBA受験
1. 重要事項サマリー
2. スケジュール
3. 受験校選定
4. その他Tips(ビジットのタイミング、推薦人、GPA、参考となるWebサイト、フルブライト奨学金、自習室、業務との両立)
5. テスト対策(TOEFL/IELTS/GMAT/GRE)
6. カウンセラー
7. エッセイ/インタビュー
MBA受験1(重要事項サマリー)
MBAを受験するにあたって重要であろう主な事項について、下記の通りまとめております。スケジュール詳細や受験校の選定、テスト(TOEFL/GMAT)対策、エッセイ/インタビュー準備、その他Tips(ビジットタイミングや推薦状等)についてはおって記載する予定です。
1. 全ては危機感
もともと英語が得意なバイリンガルレベルな方を除くと、留学候補生のほぼ大半の方にとっては非常にタフな受験になると推察いたします。業務と両立して準備を進めていくことになるため、スコアメイキングやエッセイ作成などは自身の想定以上に時間がかかってしまうことは、もはや当然と言っていいほど起きると思います(というか起きます)。そのため、やや根性論かもしれませんが、如何に早い段階から危機感を持って自分のリソース(時間、お金等)をMBA 受験に投入できるかが、合否の分かれ目だと思います。私はトップスクールに合格された遊び好きな先輩が飲み会に1 年以上一切いかなかったという話を聞き、それぐらいの危機感を持つ必要があると早い段階から認識できたのが幸いだったと感じております。
2. テストスコアが最も重要
- 日本人/社費生がトップスクールを目指すに当たっては、結局のところ、スコア(TOEFL/IELTS、GMAT/GRE)が最も重要で、スコアが揃っていないと、もはやどうしようもないと言ってしまって過言ではないと思います。
- 具体的には、US Top10 ならGMAT700 以上/TOEFL110 近辺(±3 点)、US Top15 ならGMAT680 以上/TOEFL105 近辺(±3 点)が目安となっているように感じます(もちろんGMAT680 でTop10 に合格している方もいるがそれは少数派)。なお毎年Agosが日本人合格者のTOEFL/GMAT の平均点を計算していると思うので、その情報もご確認されるとよいと思います。
Source: Agos MBAトップ校合格者のスコアは何点? ~2016年度合格者分析より~ – アゴスニュース
- また近年、全体的に日本人のGMAT スコアが上がってきていると各予備校でも言っており、2016 年においては730 以上の合格者がゴロゴロいるような状況です。
- 特に社費での受験生にとっては、ある程度のスコアを持った上でのエッセイ、インタビュー対策になると考えます(自分の会社に戻ることが前提であり、スコア不足を穴埋めするほどの素晴らしいエッセイを作れるかについては懐疑的なため)。そのため、一刻も早くスコアを揃えることが喫緊の課題で、1st ラウンドでの出願を見据えると7~8 月までが理想だと感じます(過去の諸先輩方を見る限り、8 月までにスコアメイクを完了できた社費生の大半はトップスクールに合格している印象)。
- もちろん少数ではありますが、スコアが上記水準に満たしていなくても合格されている方はおりますので、その挽回方法については限定的ではありますが、後述しております。
3. 受験校選定にあたっての情報収集
- 一年間で受験できる学校数は、エッセイ準備等の時間的制約から約5~6校程度になると考えられます。ファーストとセカンドラウンドの両方にある程度の時間をかけれる場合は最大でも10校程度でしょうか。また社費での受験となる場合、何校でも受験できるわけではなく(会社のルールや現実的に時間が足りない等)、かつ受験できる学校も限られているケースがあります。
- そのためこの受験校選定は、自身のMBA 受験にとても大きな影響を与えることから、如何に早い段階から学校の情報や自身のスコアイメージ、社内における競合環境等について把握できるかが鍵となります(社費の場合、一番の競争相手はほぼ同じビジネスバックグラウンドを持つ他の社費生)。
- そのため時間とお金はかかりますが、受験校決定前の夏より前に1 回目のキャンパスビジットを行い、特に「滑り止め」をどこにすべきかについても自身の目で確認しておくことが望ましいと思います(もちろん自身のスコア状況次第ではテスト勉強に専念するというのも一案)。滑り止め先を決めるに当たっては、気候やキャンパス、生活環境等といったビジットでしかわからない条件の重要性が高いと考えられるためです。タイミングは在校生が期末試験/夏休みに入る前の3~4 月頃がいいのではないかと存じます。このタイミングだと卒業直前の在校生(2年生)と話すこともできるため、学校やカリキュラムのことについて詳細な話が聞けるというメリットもあります。
- 社費での受験の場合は、一定の補助金も支給されること、一回のみの受験でありリアプリが不可能なこと、等から、可能な限り時間とお金といったリソースをMBA 受験につぎ込むことが、後悔のない受験結果に結びつくと思料いたします。
4. 1stラウンドでの出願/中堅校合格の確保
1st ラウンドでの出願は賛否分かれるところであることは理解しています。ただその時のスコア次第ではありますが、出願校のmid80%スコアレンジに入っているなら、多少リスク(エッセイ/推薦状が完璧でない状態でも)を取ってでも、1st ラウンドで中堅校(Top15 前後)に出願しておくことが望ましいと考えます。
1stラウンドの合格発表は、2nd ラウンド出願前の12 月中/下旬にあることから、合格した場合、主に以下のメリットがあると思料いたします。
- 12 月中/下旬に合格発表後、滑り止めや1stラウンド合格校より志望度の低い学校を、より上位校へと受験先を入れ替えることが可能(エッセイ対策は非常にタイトとなる点/上位行の受験枠が埋まっているリスクに留意)
- 一連のアプリケーションプロセス(インタビューや事務手続き等)に慣れることができ、2nd ラウンドにおいてドリームスクールへ出願するに当たっては非常に有効
- 2nd ラウンドでのインタビューの際に、すでに合格をもらっている受験生であることをアピールできる(なぜ1st での合格校よりも志望度が高いかについてランキング以外の観点で言及する必要あり)
- 精神的に余裕をもって2nd ラウンドに臨める(メンタルの問題だがこれは非常に大きい)
- 2nd ラウンドで5~6 校すべてのアプリケーションを終わらせるのはかなり大変(多少使いまわしができるとは言えど、5~6 校分のエッセイ、推薦状、その他の項目を同時並行で完了させるのは相当タフ)
Source: Agos MBAトップ校合格者のスコアは何点? ~2016年度合格者分析より~ – アゴスニュース
万が一、ウエイトや不合格となってしまった場合は、そのまま設定していた滑り止め先を引き続き2nd ラウンドで受験すれば特に問題はありません。
5. スコアのビハインドを挽回する手段
前述の通り、スコアのビハインドを挽回することが難しいのは事実ですが、主に下記のような事項を理解しておくことはMBA 受験においてポジティブに働くと実感しております。
- 事前に学校のアドミッションの偉い人間もしくは日本担当が誰かをリサーチしておき、キャンパスビジット等で、非公式に当該アドミッションと1:1 で面談し、自身のコミットメントと英語のfluency をアピールすることが非常に有効であると実感しております。特に日本人の英語力(スピーキング力)はアドミッションも理解しているため、その期待値を超えることができると日本人アプリカントとしてかなりアピーリングであると思います(逆にスピーキングが苦手な場合は逆効果の恐れも)。なお学校によっては面談セットがアプリカントでは難しい場合もあるため、その場合はアルムナイや在校生経由でお願いするというのも一案です。
- 社費での受験の場合、自分の会社のことを好きだと思われる学校(自社から数多くの合格者/入学者が出ている学校)については、当該校へのコミットメントを非常にアピールした場合にはスコアが一定レベルを満たしていなくとも合格している例は過去にあったと認識しております(自社出身のアルムナイからもプッシュしてもらう等)。社費生であるというステータスを最大限生かす方法です。
- 各校はダイバーシティをうたっていることから、クラスの男女割合に関しても非常に気を使っています。また人種の観点でのダイバーシティも重要視していることから、学校によっては、当該ダイバーシティを効率よく高めるために、アメリカ人以外の女性を積極的に合格させる傾向があると感じます。そのため女性であることは日本人アプリカントにとってはアドバンテージになると考えられます(実際低GMAT でトップスクールに合格する女性アプリカントは毎年存在)。
MBA受験
1. 重要事項サマリー
2. スケジュール
3. 受験校選定
4. その他Tips(ビジットのタイミング、推薦人、GPA、参考となるWebサイト、フルブライト奨学金、自習室、業務との両立)
5. テスト対策(TOEFL/IELTS/GMAT/GRE)
6. カウンセラー
7. エッセイ/インタビュー