Simple and Clean

このブログは、いわゆるドメな日本人がMBAトップスクールに入るためにはどうすべきか、 という観点にフォーカスしており、私の経験/集めた情報をまとめたものです

MBA受験7(エッセイ/インタビュー)

 

1. 最初の進め方

レジュメやエッセイ等の準備を進めていくに当たり、まず自身と似たバックグラウンドの先輩(部署、学歴、海外経験等)を複数探しだし、当該先輩方がどのようなレジュメ、キャリアゴール、アチーブメント等をアプリケーション上で記載したかを教えてもらう/確認することが効率的な進め方であると感じます。特にレジュメに書くべき事項は非常に似通った内容になることが多く、先輩方のものを模倣する形でまずはドラフトを作り、すぐにカウンセラーと相談することが望ましいと思います。

 

似たバックグラウンドの先輩方がどのようなことを書いているかを確認したのち、次に検討すべきは如何にして差別化を図っていくかという点であると思います。非常に難しい部分であるかとは思いますが、自身の人生経験、案件/業務経験から自分ならではのエッセンスをどれだけ出せるかがオリジナリティの鍵だと存じます。

 

この差別化を検討するに当たり、自身の過去の経験(Personal とProfessional)を棚卸し、ブレストしていくことが効率的だと思います。過去の経験の棚卸し等については、各カウンセラーやAgos、濱口塾等にそういった点を検討するための専用のフォームがあるので、それを使って考えていくことが望ましいと思います。この最初のブレストのタイミングにおいては、日本人カウンセラーとディスカッションすると自分の伝えたいニュアンス等も互いに共有できるので、より効果的かもしれません(私はAgos の岡田さんと実施)。

 

 

2. キャリアゴール設定の重要性

現在、MIT を除き、ほぼすべてのトップスクールでキャリアゴールについてアプリケーションにて言及する必要があります。一般的に日本では社費生のほうが私費生よりも合格率が高い印象がありますが、これはスコアもさることながら、一般的に私費生のキャリアゴールは実現可能性が低くなりがちである点も1 つの理由だと感じております。結局のところ、Why MBA、Why the School の回答として、MBA に行かないと達成できないこと、MBA に行くと目標達成が非常に早くなる、といった合理的な理由を用意しておくことが必要不可欠であり、当該答えがキャリアゴールとなります。

 

以上の通り、アプリケーションにおいてはキャリアゴールを如何に設定するかが肝であり、当該ゴールにどこまでMBA の必要性とオリジナリティ、フィージビリティを持たせられるかが鍵であると思います。そのためレジュメ作成が完了した段階で、テスト対策と並行して、キャリアゴールについての検討/協議をカウンセラーと始めていくことをお勧めします。社費での受験であれば、もちろん自社に戻ってくる前提でのキャリアゴールを検討する必要があります。

 

 

3. ネタ出し

各学校のエッセイトピックは異なるものの、1 つの学校のエッセイを部分的に使いまわすことは可能であると思います。しかし完全には使いまわせませんし、推薦状に記載すべきエピソードも必要、そして何よりインタビューにおいてはエッセイと違うネタを話す必要も生じますので、エッセイ作成の段階から、聞かれていることだけではなく、可能な限りネタ出しをしておくことが望ましいと思います。具体的には、チームワークやリーダーシップ(自身のリーダーシップとは何かという定義付けが必要となる)、アチーブメント、問題を解決したエピソード等です。

 

これらのネタ出しを実施するに当たっては、まず自身の強み/弱みが何かを英語で明確にし(海外のHP によく強み/弱みの英単語が載っているのでそれを参照)、それらを具体的に説明できるエピソードを思い出していく形が効率的かと思います。なるべく多くのネタ出しをやっておくと、カウンセラーから違うエピソードを求められたときにスムーズにディスカッションできますし、自分が弱いと思っていたエピソードの見せ方についてアドバイスしてもらえることもあるので、非常に有用だと思います。

 

たとえば投資銀行バックグラウンドであれば、過去にたくさんのファイナンスM&A 案件を実施してきたでしょうから、まずは自身が今までやってきた案件名をすべてリストアップし、各案件において自身が活躍した/タフだったときのことを思い出すことから始めるとよいと思います。特にクロスボーダーだとより望ましいかと存じます(無理してクロスボーダー案件にこだわる必要はないが)。このあたりの検討に当たっては社内における360 度評価でのコメントが有用だったりすると思います。またProfessional なエピソードだけだと偏ってしまうので、自身のPersonal な経験/エピソードについても合わせて考えることが必要だと思います(社会人生活は仕事のみになりがちなので、このPersonal な部分を仕事以外でどうアピールするかは非常に苦労しました)。自身ではくだらないと思っていることでも、カウンセラーと話すとアピーリングなエピソードになったりしますので、このあたりはぜひカウンセラーとご相談ください。

 

 

4. 各学校での使い分け

ファイナンスに強い学校へのアプリケーションにおいてはファイナンスを勉強したい旨を記載し、ジェネラルマネジメントに強い学校においてはファイナンスにあまり触れないといった使い分けをされているアプリカントもいると認識しております。ただこの場合、キャリアゴールとの結びつきが弱まり、ロジカルさに欠ける恐れもありますし、なによりColumbia だからといってファイナンスを学びたいと言っている人しか合格していないわけもありません。どのMBA も必要なものはアントレからファイナンスまですべて用意していると謳っておりますので、自身のキャリアゴールを捻じ曲げてでも各学校の強みにエッセイをアジャストさせる必要はないと思います。実際私も、ファイナンスに強い学校においてはファイナンスを学びたい旨をアピールしたほうがいいとアルムナイの方からもアドバイスを頂戴しておりましたが、そうするとWhy MBA のロジックが崩れるのでジェネラルマネジメントを学びたいという自身のエッセイを貫き通しました。

 

 

5. インタビュー対策

インタビュー対策ですが、TOEFL が105 前後取れていて、日々海外案件にも取り組まれている方であれば、そこまで心配することはないと思います。HBS のインタビューはかなりタフだと聞きますが、それ以外の学校であれば想定質問/回答、インタビューアーへの質問を数多く作成し、モックインタビューをいろんなカウンセラーと実施することで、十分に対応できると思います。イメージとしては1 ヶ月間程度、インタビュー対策に取り組むことができれば十分だと感じます(ネタ出しはすでにエッセイ作成時に実施している前提)。ただインタビューアーが帰国子女の方の場合は、一般的な型にはまった質問は少なく、想定していなかった質問もされがちになる点には留意が必要です。私は運悪くどの学校もインタビューアーが帰国子女の方々で、一般的な質問はあまりなく、かなり焦りましたが、想定問答集の回答を使いまわすことで対応することができました。


過去のインタビューにおける質問内容はカウンセラーからもらうと一番早いと思います。現時点ではEd がおそらくどのカウンセラーよりも情報を持っていると思いますので、インタビュー対策に当たってはEd にコンタクトすることをおすすめします。私もEd から過去3 年にわたるインタビュー時の質問を大量にもらいました。

 

また志望校のインタビューにおいて、面接官がアルムナイなのかアドミッションなのか、グループディスカッションやプレゼンテーションが必要なのか、オンサイトで実施する必要があるか、特殊なインタビューを実施する学校かどうか等を確認することも非常に重要だと思います。現在、多くの学校がアルムナイとのインタビュー方式を採用していますが、HBS は毎年アドミッションとのインタビューです。またColumbia はインタビューアーをアプリカントが選ぶことができ、質問がタフで有名なアルムナイもいるそうなので、そういった方を選ばないようにするのも重要だと思います(このあたりはEd が詳しい)。またTuck/NYU はオンサイトでのインタビューが推奨されると聞きます。Wharton はグループディスカッションがあり、LBS は即興プレゼンテーション、Darden は20~30 分ひたすら自身のことを話し続ける等、特殊なものを学校によっては求めてくることもありますので、情報収集は大事です。

 

 

MBA受験

1. 重要事項サマリー

2. スケジュール

3. 受験校選定

4. その他Tips(ビジットのタイミング、推薦人、GPA、参考となるWebサイト、フルブライト奨学金、自習室、業務との両立)

5. テスト対策TOEFL/IELTS/GMAT/GRE

6. カウンセラー

7. エッセイ/インタビュー